謹賀新年

 あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。

 

 昨日、今年の仕事始めの診療が無事に終わりました。予想していたこととは言え非常に混みました。年末年始に病院にかかれずに困っていた方が多かったことを実感しました。2時間以上お待ちいただいた方もおり、申し訳なく思っております。

 

 2月には雪祭りが開催され国内外から多くの観光客が押し寄せます。観光客は様々な病原菌も北海道に運んできます。また、冬休み明けの気のゆるみも風邪をひきやすい状況を作り出します。

 

 くれぐれも手洗い・うがいにつとめるようにお気をつけ下さい。

 

 それでは、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

今年も大変お世話になりました

 本年の診療も昨日で無事終了することができました。最後の1週間はいつも以上の混雑で相当長い時間お待たせすることもあり大変ご迷惑をおかけしました。体調の悪い方も多かったと思いますが、みなさん怒り出すこともなく、冷静にお待ち頂き大変感謝しております。

 昨年の今頃はすでにインフルエンザが大流行しておりましたが今年はかなり流行が後れているようです。これから2月頃にかけて流行が訪れると予想されますので、年末年始も油断すること無く手洗い・うがい、マスクの着用で予防に努めるようにしましょう。

 

 リニューアル後の開院から2年半が経過しましたが、徐々に受診される患者さんの数も増えありがたいことです。設備の整った大病院ではありませんので、重病人が受診されても対応できませんが、むしろ地元のかかりつけ医として症状の軽い内、病院を受診しようかどうか迷っている内に相談して頂けるようなクリニックになることを目指しております。

 

 待ち時間や対応、治療方針など至らぬ点もありご不満に思う点もあるかと思いますが、スタッフ一同患者さんに喜んでもらえることを支えに日々努力して地域に愛される病院作りに励みます。

 

 これからもお困りの際どうぞご来院の上、ご相談下さい。

PM2.5?暖冬? -真冬のアレルギーの謎-

 最近は「〇〇年ぶりの異常気象」という言葉が日常茶飯事になり、却って新鮮味が無くなってきましたね。札幌では11月に「62年ぶりに40センチの積雪」と報道があったばかりなのに、「積雪40センチから0(ゼロ)になるのは54年ぶり」との報道がありました。何とも忙しいですね。

 

 当院で変わったことと言えばこの時期に鼻炎や喘息の様なアレルギーと思われる上気道症状の患者さんが非常に多いことです。もちろん、通年性アレルギーと呼ばれるハウスダスト(ほこり)やダニ、動物の毛など季節に関係なく症状が出るアレルギーは今までもありましたが、今年初めてこのような症状が出た、と言う方が多く、原因を知りたいということでアレルギー検査を希望される方が沢山います。この時期には珍しいことです。

 

 ここからは私の想像ですが、先日中国からPM2.5が札幌に大量に飛散上陸してくる特に札幌の東区、北区で多いとの報道がありました。目に見えるほどのものでは無いので実感はありませんが、おそらくアレルギー症状の原因に関係があるのではないかと思っています。

 

 そして、やはり暖冬も関係しているのでは無いでしょうか。例年であれば積雪でホコリが舞うことは少ないのですが、空気が乾燥しているところに「積雪0」ですからかなりホコリが舞っているのでは無いでしょうか。

 

 代わりと言ってはなんですが、昨年の今頃猛威をふるっていたインフルエンザはまだまだ下火ですね

 

 いずれにせよ、外出の時はマスク、が一番ではないかと思います。

抗生物質が効かない!

 私が医者になった20年以上前から抗生物質が効かない耐性菌は大きな問題になっていた。ただ、それに合わせて新しい抗生物質も次々と作られてきていたので、効かなくなったら違う抗生物質を使えばいいや、ということで抗生物質の乱用は続いていた

 

 ところが、抗生物質の開発も限界に近づいており、この先数年間は小児用の抗生物質は開発されないらしい。そうなると、中耳炎や副鼻腔炎の子ども達をたくさん診察する耳鼻科医は困ってしまう。

 

 一番の問題点はウイルスが原因の風邪細菌が原因の中耳炎・副鼻腔炎が区別されることなしに全て抗生剤が使われてきたことだ。これは患者側と医者側の両者に問題がある。患者側はつらそうな子供を間近に見ていて早く治るのならより強いであろう抗生物質をほしがるし、医者側もウイルスが原因の風邪には抗生物質が効かないのを知りながら患者が安心するのなら、と深く考えずに抗生物質を処方してきたことによる。

 

 私は中耳炎や副鼻腔炎の合併がなければ少々鼻水が出ようが、熱があろうが、咳が出ようが、抗生物質は必要ないと思う。最近の患者さんやママさん達はとても理解が良いのでそこを丁寧に説明すれば十分納得してくれるのでありがたい。そうは言っても、抗生物質を出さなかったばかりに私が診察したその夜に高熱が出たり、耳を痛がったりして救急病院に駆け込み中耳炎の診断で抗生物質が処方され、ようやく痛みが治まった、ということが時々ある。そんな時は自己嫌悪に陥ってしまう。難しいですね

matome.naver.jp

臨床検査技師会講演会@北大病院

 約3年ぶりに母校の教壇に立って講演をしてきました。10年近くにわたって学生に講義をしてきた場所ですので懐かしかったです。
 今回は臨床検査技師が対象で約60人集まったそうです。みなさん熱心に聞いていただき楽しめました。来年以降も機会があれば参加したいと思います。

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今年のインフルエンザワクチンが値上がりしている理由

 一般に一度ウイルスに感染すると、抗体が出来るので同じウイルスには感染しにくくなります。ところが、インフルエンザウイルスには突然変異が起こりやすいという特徴があり、過去にインフルエンザに感染したことがあっても突然変異したウイルスにはその抗体は役に立たないので再びかかってしまいます。

 インフルエンザワクチンは抗体を作る手助けをしてくれます。ただ、毎年形を変えるウイルスに対応するのは難しく、その年に流行りそうなもの(株と言います)を予想してワクチンは作られています。そのため、今年は当たりとか今年はハズレなどということが言われます。昨年までと今年からのワクチンの大きな違いは、

 

 昨年までは A型が2株 B型が1株 の計3株 が入っていましたが

 今年からは A型が2株 B型が2株 の計4株 が入っています。

 

 当たる確率が少し高くなりました。ただし、その分ワクチンの値段が約1.5倍に値上がりしてしまいました

 今年のワクチンはどこの病院も値上がりしている!と思っている方もいるかも知れませんが、そのような理由でワクチンの値段そのものが値上がりしています。

 

 当院でも準備ができ次第インフルエンザワクチン接種の予約を開始します。2週間以内に予約を開始して、今月の下旬には接種を開始したいと思います。準備できましたら、ホームページや院内でお知らせ致します。

秋のアレルギー到来?!

 8月までの「夏枯れ」も終わり、二学期が始まるころから、北海道の耳鼻科クリニックはボチボチと混むようになってきます。例年は10月頃から混んでくるのですが、今年は少し混むシーズンが早いようですね

 

 目立つのは2週間前頃から早くもアレルギー症状の患者さんが沢山来院されていることです。秋の代表的な花粉症のヨモギも飛散が始まっているようです。

・目のかゆみ

・くしゃみ、鼻水、鼻づまり

・のどのかゆみ、イガイガ

の症状が1週間以上続くときはアレルギーの可能性があります。

 

 特にこの時期は日中は暑く、薄着のまま就寝して、朝に寒さで目が覚めることがあります。体の温度調節に大事な役割を果たす自律神経系が慣れていないために調節が上手くいかず、風邪のような鼻・のどの症状が長引くことがあります。あまり薄着のままで寝ないように気をつけて下さい。